公開内容
2026年10月11日、米カリフォルニアのスタートアップ Odyssey は、テキストから リアルタイムでインタラクティブな環境 を生成する ワールドモデル Odyssey-3 の 研究プレビュー を一般公開しました。発表自体は9月15日で、今回は 無料の一般公開、技術的詳細、ベンチマーク結果が加わりました。開発者は API アクセスを申請できます。
仕組み
- 無料デモは Odyssey-3 Flash で動作。世界を文章で描写し、一人称か三人称 を選び、歩き回ったりイベントを起こしたりすると、モデルが即座に反応します
- 自己回帰型の拡散トランスフォーマー が、過去のフレームとユーザーの操作から次のフレームを生成
- 学習データは、出来事の説明付きのネット動画、キーボード・マウス入力と対応付けたゲーム映像、物理シミュレーション
- ベースモデルは 140億パラメーター、832×480。Odyssey-3 Pro は 1280×720
ベンチマークには注意書き
同社は Pro が Physics-IQ Verified(動画→動画)で 66.1点 を記録したとしています。流体、光学、力学、熱力学の物理挙動を測るテストです。しかし The Decoder によると、この記録は 1回の実行で各課題8本の動画から最良を選んだもの で、規定では4回の実行と標準偏差の報告が必要です。選別なしの平均は63.37点 でした。WorldMark(4部門中3部門で1位)も 自己評価 です。
ロボット、ドローン、GTA V まで
1つのワールドモデルに 専用コントローラー を組み合わせる構想です:
- ロボットアーム: 数十時間のデモで学習でき、つかみ損ねても自力で回復(同社発表)
- ヒューマノイド: スイスの Flexion と提携
- ドローン: シミュレーション飛行で学んだコントローラーが仮想空間で障害物を回避
- ゲーム: AI が GTA V をプレイし、約2時間の映像で学んだ技能を追加学習なしで Red Dead Redemption 2 に転用
- エージェント: 生成された世界で自分の行動の結果から学ぶエージェントの訓練を目指す
ロボティクスや自律システムは 公開プレビューには含まれていません。
背景
Odyssey は2023年に Oliver Cameron 氏と Jeff Hawke 氏が創業し、6月に Amazon や AMD Ventures などから 3億1000万ドル を調達しました。ワールドモデル競争には Google DeepMind の Genie 3、Fei-Fei Li 氏の World Labs(The Decoder によると AMD が約82億ドルで買収予定)も加わっています。
企業にとっての意味
- ロボティクス向けの安価なシミュレーション: 倉庫や工場のロボット学習で実データ収集を減らせる可能性
- 自己申告のベンチマークは慎重に: 最高記録ではなく平均と手法を確認
- まずデモから: 無料で、解像度や時間的一貫性など実際の限界が分かる
- まだ研究段階: 本番利用には数か月の物理検証を見込む
出典
- The Decoder (2026-10-11): https://the-decoder.com/odyssey-3-is-a-new-generative-world-model-that-you-can-try-for-free/
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