A2A とは何か
A2A (Agent-to-Agent) は、複数のエージェントが互いに「能力カード」を交換し、タスクを依頼し合うための共通プロトコルとして 2025 年後半に整理が始まった仕様である。Anthropic / Google / Microsoft / Cohere など主要プレーヤーが共同で関与し、OpenAPI に近いシンプルなディスクリプタと、JSON-RPC に近い呼び出し規約を持つ。
MCP との違い
- MCP: ツール・リソース・プロンプトを「人 → エージェント → ツール」で繋ぐためのプロトコル
- A2A: エージェント同士が「対等な相手」としてタスクを依頼し合うためのプロトコル
両者は補完関係にあり、A2A 経由で呼び出された相手エージェントが、内部で MCP を通じてツールを叩く、というスタックが想定される。
仕様の核
- AgentCard: 自エージェントの能力・入出力スキーマ・コスト・SLA を JSON で公開
- Task: 依頼内容と完了条件を JSON-RPC で送る
- Stream: 進捗・部分結果を Server-Sent Events で受信
- Trace: 依頼チェーン全体をトレース可能にする ID 設計
実装
```json GET https://agent-a.example.com/.well-known/agent.json { "name": "ContractAnalyzer", "skills": [{ "id": "review-contract", "input_schema": {...}, "output_schema": {...}, "cost_per_call": 0.05, "currency": "USD" }], "auth": {"type": "oauth2"} } ```
何が嬉しいか
- 複数ベンダー製エージェントを横断的に呼び出せる
- 価格・SLA が標準化された形で提示される
- トレースが共通化され、複数組織またぐワークフローでも追跡可能
限界
- 実装の成熟度はまだ初期段階
- 認証・課金・データ取り扱いのガバナンスが完全に標準化されていない
- 複数ベンダー連携の SLA を取りに行くのは事実上難しい
まとめ
A2A は「エージェント同士の標準化」を志向する重要な動きであり、2026 年中盤までに大手フレームワークがどこまで対応するかが見もの。社内ではまず、自社エージェントが A2A 互換 AgentCard を吐ける状態にしておくと、将来の連携選択肢が広がる。